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常陸大宮市制施行記念 2016 × 茨城県北芸術祭 コラボイベント、人気スポット・道の駅で開催

Category: ニュース


トークショーの様子。右から、シンガーソングライターの平島慎吾さん、芸術祭参加アーティストの塩谷良太さん、司会者。

現在開催中の「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」の会場となっている六つの市町のひとつ、常陸大宮市は、那珂郡大宮町が、那珂郡山方町、美和村、緒川村、東茨城郡御前山村を編入合併すると同時に改称・市制を施行して、2004年10月16日に誕生しました。今月16日、ちょうど市制が施行され丸12年となる日に、盛り上がりをみせる茨城県北芸術祭とコラボレーションした市制施行記念イベントが行われました。会場は同市の新名所として多くの人でにぎわう、道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜のイベント広場。山の紅葉はまだ始まっていないものの、秋晴れに恵まれた日曜日ということで、道の駅には多くの観光客が訪れ、イベントも大盛況となりました。

芸術祭参加アーティストが出演した演目を中心に、当日の様子をちょこっとお届けします!

【当日のイベント内容】

10:00〜 ライブ 平島慎吾(Shingo Hirashima Group)

11:00〜 トークショー 平島慎吾×塩谷良太(芸術祭参加アーティスト)←Pick Up!!

14:00〜 パフォーマンス 和田永(芸術祭参加アーティスト)←Pick Up!!

16:00〜 コンサート 宗次郎(常陸大宮大使)

道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜に展示中の茨城県北芸術祭、塩谷良太作品。子どもたちに大人気!

トークショーの様子。「作品を見た方から『よくこれだけいい形の石を集めたね』と言われますが、(作品は)石でなく手びねりと言われる陶器です」と塩谷さん。

建物2Fの展望室からの眺め。久慈川と里山が見渡せる。この日は晴れていて、川遊びをしている人も多かった。

11時から行われたトークショーに参加したのは、トップバッターでライブ演奏を行った常陸大宮市出身のミュージシャン・平島慎吾さんと、茨城県北芸術祭参加アーティストで、この道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜の久慈川を望むデッキに、川の流れや川床の感覚、川と共にある人々の営みを想起させる彫刻作品を設置している塩谷良太さん。トークショーは、共に創造する立場であるお二人が、司会者からの質問に答えていく形で進みました。その一部をご紹介します。

Q、作品づくりのきっかけは?

平島「音楽をやろうと思ったきっかけは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年のアメリカ映画)を小学校低学年のときに見ていたこと。見ているうちにその音楽やギターの音に興味を持ちました。元々ピアノは習っていたけど、ギターを手にしたのは小5くらいで、卒業式のあとの謝恩会で披露したのが最初です」

塩谷「僕も子どもの頃からピアノを習っていたけど、全くダメで、物を手で作って、人に見てもらうほうが合っていました。子どもの頃から常に工作はしていたけど、陶芸を始めたのは大学で専攻して詳しくなってからですね。芸術祭の作品は、久慈川があって、そこに合う、ということでプランを練りました。インスピレーション型ではなく、この場所やここに集う人のことをじっくり考えました」

Q、自分の思い描いたものが形にならないときは?

塩谷「陶芸は窯に入れて上がってくるので、100%自分の思い通りにはできない世界です。窯を開けたときの仕上がりを大らかに受け入れています。実はそうやって仕上がった作品のほうが、一般の鑑賞者にも受け入れやすい作品だったりします。今回の作品(芸術祭で設置した作品)で嬉しかったのは、元から座ったり触ったりできるというコンセプトだったのですが、それを超えて子どもたちが乗ったり跳ねたり抱きついたりしてくれていたこと。そうやって新しいものが生まれている」

平島「アメリカに行って意識が変わったことがあって。それまでは譜面通りに演奏するということが当たり前だと思っていましたが、その場の雰囲気で即興で音を加えていく、そういうアレンジを大らかな気持ちで受け入れるという気持ちが生まれました。考え方が変わってから、生き方のうえでも大らかでいられるというか、芯を持っていれば、予想外のことがあっても楽しめるようになりました」

応援にきた常陸大宮市のマスコットキャラクター「ひたまる」。道の駅ではひたまるグッズも販売中。

久慈川の流れや塩谷さんの展示作品を眺めながら食事ができる「レストラン常陸亭」でランチ。地元の野菜をふんだんに使ったチキンプレート(セット)はこれだけついて900円♪

Q、平島さんは、地元でこういった芸術祭を見られることについてどう思う?

平島「僕が常陸大宮市に住んでいた頃、近くにあったのが、今作品展示会場になっているライトオン(旧石沢地区空き店舗)。日常生活にアートが入りこんでくるというのが、すごく新しいと思っています。日常生活に溶け込みすぎると、段々見えなくなってくるけど、いい意味で主張している。塩谷さんの作品を見たときも新鮮な気持ちと懐かしい気持ちがありました。常陸大宮に作品がある、というだけで新しいんだけど、昔なにげなく通り過ぎて見逃してしまったどこにでもあったはずの風景が、またここで見られた気がして、とても懐かしく感じました」

塩谷「4〜5年前に茨城県の桜川市で『雨引の里と彫刻』という展覧会があって、里山の風景に作品を置きました。その頃から川を望むという構想がありました。それが、今回の作品設置場所の環境と上手く合った気がします。芸術祭が終わっても作品は継続して置かれることになっています。」

Q、最後にひとこと!

塩谷「すばらしい景観の道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜に作品を置くことができ嬉しく思います。芸術祭のどの作品もそうですが、写真でもYoutubeでもダメで、足を運んで見て感じてこそ価値があるのではないかと思っています。ぜひ各所に行ってみてほしいと思います」

平島「僕も同じ言葉になってしまいますが、音楽も美術も芸術はそこに行くことに意味があって、(誰かの紹介した感想ではなくて)そこでどう感じるかは本人にしかわからない。1ヵ月後に常陸大宮駅で行われるイルミネーション点灯式にも、それぞれの想いがあるはずです。ぜひ足を運んでください」

お二人の締めくくりのコメントで、トークショーは終了となりました。

パフォーマンス中の和田永さん

来場者でボーダーの服を着ている人に参加してもらい、ボーダーの太さや間隔の違いを波長として読み取ると、それぞれどんな音がでるのか実験。さらに服をのばしてみたり、揺らしてみたり……最後は即興で1つの音楽に!

お昼を挟んで、午後1番で登場したのは、古い家電を電子楽器として蘇生させ、合奏するパフォーマンスを行う和田永さん。古いブラウン管テレビや扇風機、ラジオなどを楽器にすると言っても、一体何をどうやって使うのか、一体どんな音が出るのか、初めて見た来場者にはちんぷんかんぷんなセットがずらりと並びました。

以前、日立シビックセンターで行われたワークショップの際は、芸術祭のクライマックスで行う企画の構想など、かなり深く面白く語っていらっしゃった和田さんですが、今回の会場は人気スポット・道の駅。お買い物に来てたまたま居合わせた方も多くいらっしゃいます。ということで、古家電を楽器にする仕組みをさらっと簡単に説明し、バシっとブラウン管を使って実演の後は、実際に来場者にも参加してもらい、音の出る仕組みを紹介していきます。実際に触ったり、演奏に参加できるとわかると、訪れていた子どもたちも目がキラキラして楽しそうです!

そしてまだまだ開発中という扇風機を使った実演を行ったあとは、集まった来場者みんなで大きな円陣を作って、電流の流れる仕組みを体感したり、最後は並べた古家電楽器を来場者が自由に触って楽しむ時間を長く設けました。自由に触ってみようタイムになった途端、これまで座って聞いていたお客さん以外にも、遠くから人がパラパラと駆け寄ってきました。みなさんかなり興味津々で未知の楽器に触れて楽しんでいたようです。

今回のイベントが、現代アートって何だろう?よく分からない、と思っていた方にも、音楽という切り口で、芸術祭に興味を持っていただくひとつのきっかけになったのではないでしょうか。

中央のブラウン管のところにいる和田さんを含め、来場者みんなでぐるっと輪になって手を繋いだり離したり。手を繋ぐことで電流が流れる。

11月20日まで開催される茨城県北芸術祭の会期中には、日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町、6つの地域を舞台にした、それぞれ異なる季節のイベントがまだまだあります!ぜひ芸術祭と合わせて、各地の風物詩も楽しみ、旅の思い出を増やしましょう(^o^)♪

『KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 公式ガイドブック』の詳細はこちらをご覧下さい。

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