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YUMIKO CHIBA ASSOCIATESの千葉由美子ディレクターにインタビュー

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Category: art fair, interview

東京・新宿にあるYUMIKO CHIBA ASSOCIATESで、千葉由美子さんにインタビューをした。

─ 今回のアートバーゼル香港での展示内容をお聞かせ下さい。
千葉:照屋勇賢(1977年生まれ)の、去年から今年にかけて作られた新作を中心とした個展を行います。アーティストはニューヨーク在住ですが、沖縄生まれの沖縄育ちです。
 照屋は沖縄というアイデンティティを非常に大切にしており沖縄を背負って生きているという意識がとても強く、故に沖縄米軍基地問題をはじめとする社会的な背景を多く作品にしていますが、本質的にはそこだけにとどまらず国の在り方、都市における自然との共生など、グローバルな視点で制作を続けている作家です。ここ近年、「具体」や「もの派」が世界で再評価されていますが、それは日本の現代美術が歴史的、社会的背景から考えても、アジアにおける戦後史の中できわめて重要な役割を果たしているからだと思います。これまで求められていたオリエンタルなイメージではなく、思想的、概念的なムーブメントが欧米以外でもあったことがようやく理解してもらえるチャンスが今来ています。そうした中、照屋のような政治性、社会性をもった作品をコンセプトにしている概念性の高いアーティストを現在の時点で見せることがとても重要であると考えています。ただその分、照屋の作品は作品点数が少ないと理解がされづらいことがあります。一つの作品の中にアーティストの思考やメッセージが濃い密度で詰まっているので、展示の仕方によって万華鏡のように違う断面が見えてきます。十分なスペースを取ってアーティスト自身のコンセプトをより理解してもらうために、今回は個展にしました。照屋もプレビューと一般公開の初日はブースにおりますので、来場者の方と交流ができるのを楽しみにしています。
 さらに、今回は長谷川裕子さんのキュレーションによる大型インスタレーション作品の展示エリア「Encounters」にで、植松琢磨が選ばれました。自然界の生態系をひな形に、世界と自己の間にある関係性、自己と他者との関係性を世界に開き、普遍的なネットワークを構築することをコンセプトにしている作家です。今回は、天然石(瑪瑙)を使い、外部でもあり内部でもある世界の一部を、約60㎡に及ぶ広いスペースをいっぱいに使いダイナミックに展示をする予定です。こちらもぜひ楽しみにしていて下さい。

─ アートバーゼルへの期待は何でしょうか。
千葉:今回の香港でのフェアは、主催のバーゼル事務はもちろん、来場者にとって、アジアの潜在的なギャラリーやアーティストをたくさん見ることができるだろうという期待が大きいと思います。私たちにとっても、自国のアーティストをアジアにおける国際的な場で見せるというのは大きなチャンスです。アーティストの持つコンセプトの深みや、アーティスト自身の可能性をより開くよいチャンスだと思いますし、アジア側からのアーティストの見方を提示することも重要になってくると思います。

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