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泉屋博古館分館で開催の「屏風にあそぶ春のしつらえ—茶道具とおもてなしのうつわ」華麗なる名品が登場!

Category: 展覧会

2/25(土)から泉屋博古館分館で始まる展覧会「屏風にあそぶ春のしつらえ—茶道具とおもてなしのうつわ」。目玉はなんといってもこちら「二条城行幸図屏風」。江戸時代初期の寛永3年(1626)、天皇が徳川将軍の京都での居城二条城に行幸したときの様子を描いたものです。招いたのは大御所徳川秀忠と三大将軍徳川家光、招かれたのは後水尾天皇、中宮和子ほか天皇一族。武家に対する行幸は、豊臣秀吉の聚楽第行幸以来約40年となるまさに歴史的瞬間を描いた屏風。作者は不明ですが、史実をもとに制作されており、天皇や将軍、観衆まで、細部にわたり精緻に描かれ、とても見応えがあります。ちなみにこのパレード、総延長は約2.6キロメートル、参列者は少なくとも9,000人。先頭が城についてもまだ後尾は内裏を出発しておらず、行列は朝から日暮れまで続いていたというから、それは壮大なパレードだったのだということがわかります。



画面は上下二段に分かれ、下段では左の内裏へ天皇を迎えに参内する中立売通の将軍ら武家の一行、上段では右端の二条城にむけて、堀川通を進む天皇の一行が整然と粛々と進んでいます。沿道はおびただしい観衆に埋め尽くされ、武士、町人、僧侶、家族連れ、男同士、女同士など、大勢の見物人の人間模様や、着物などの細部まで見どころ満載です。一人一人自由な振る舞いをしている民衆の様子は江戸時代らしいなという感じ。

今展は「二条城行幸図屏風」や茶道具、うつわの名品など、華やかな春の世界を紹介しています。こちらは菊池容斎の「桜図」(1847)。菊池容斎は、江戸下谷に幕臣の子として生まれ、38歳頃から本格的に絵を描き始め、狩野派、浮世絵、西洋画など、様々な流派を習得、融合した近代絵画のさきがけとなる作品を制作した人物でした。この桜はどこの桜なのかが分かっていなかったのですが、最近、上野寛永寺の桜であることが分かったそう。今は桜はないそうですが。美術解剖学に通じていたこともあり、自然を正確に写し取り、ほぼ桜のありようがそのまま描かれています。数奇な運命をたどり明治期に住友家所蔵となった作品が今回初公開となりました。一度も出ていないので状態が良いものです。

やや灰白地の器面に、ごく薄い桜花形の薄い陶片を張りつけ、その上に透明釉をかけた「半磁器桜花模様花瓶」。明治36年(1903)の第五回内国勧業博覧会に「佐々木庄次郎」により出品された、と記録に残るが詳細は不明。今回薄い花びらのところが修復され、お披露目されています。絵付けとは異なる趣で魅了されます。

屏風にあそぶ春のしつらえ—茶道具とおもてなしのうつわ

会期 2017年2月25日(土)〜5月7日(日)
  《前期》2月25日(土)〜3月26日(日)《後期》3月30日(木)〜5月7日(日) 
会場 住友コレクション 泉屋博古館分館
住所 東京都港区六本木1-5-1
料金 一般 800円(640円) / 学生600円(480円) / 中学生以下無料 20名様以上の団体の方は(  )内の割引料金
主催 公益財団法人泉屋博古館

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