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すみだ北斎美術館で開催中の「すみだ北斎美術館を支えるコレクター ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション」珠玉の名品を大公開!

Category: 展覧会


会場風景

2016年11月22日に葛飾北斎ゆかりの地、墨田区に誕生したすみだ北斎美術館。今回は、4/2(日)まで開催中の「すみだ北斎美術館を支えるコレクター ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション」をご紹介。世界有数の北斎作品コレクターであり、研究者であったピーター・モース氏と、浮世絵版画、近世、近代絵画などの北斎作品以外も、美術史家として多種多様な資料を収集した、浮世絵研究の第一人者、楢﨑宗重 氏。この両氏から受け継がれた貴重な作品の中から、選りすぐりの作品約130点が展示されます。ちなみに、同館のピーター・モースコレクションは約600点、今回展示数は66点、楢﨑宗重コレクションは約480点、今回展示数は65点となっています。


葛飾北斎 「冨嶽三十六景 甲州石班沢」天保2年(1831)頃 大判錦絵一枚

モースコレクションより、北斎の代表作であり、今展の目玉作品の1つである「冨嶽三十六景 甲州石班沢」。藍1色のグラデーションで表され、摺りの早い作品と考えられています。モースコレクションは、摺りの状態にこだわって収集され、保存状態が良く質の高い作品が揃っています。欧米における北斎の個人収集としては最高・最大の内容といわれているピーター・モース氏のコレクション。1993年のモース氏の急逝後、御遺族が同館の計画に理解を示され、墨田区が総数600点に近い北斎作品や研究資料などを一括取得しました。


葛飾北斎 「あづま与五郎の残雪・伊達与作せきの小万夕照」享和年間(1801- 04)頃 可候画 中判錦絵二丁掛 ピーターモースコレクション

「道行八景」と呼ばれるシリーズで、遊女あづまと与五郎の逢瀬を描いた右図と関の宿場にいた遊女の小万と与作を描いた左図からなります。二丁掛とは、1枚の板木に2図分の図柄を彫り、摺った後に裁断して2枚の作品にすることを意味しますが、こちらの図は裁断されずに残った珍しい例です。


長澤蘆雪 「洋風母子犬図」 天明6-7年(1786-87)頃 紙本一幅  

円山派の長澤蘆雪が、地色の暗灰色を油彩のキャンバスに見立て、厚みのある顔料を使用するなど、西洋の油彩画を意識して作成された作品です。



戦時下に楢﨑宗重氏によって執筆された葛飾北斎の伝記で、氏の従来の研究を集大成し、北斎の芸術、研究の概要を明確にした「北斎論」。同書はピーター・モース氏の旧蔵本で、楢﨑氏とモース氏の2人の交流が伺える資料もあります。コレクションはコレクターの人格のあらわれであるので、貴重なのだと楢﨑氏は話していたといいます。会場には楢﨑氏の解説パネルや、モース氏の「私が北斎を収集する理由」の一部の言葉が壁に展示され、北斎の魅力がより伝わる展覧会となっています。

建築界のノーベル賞とも称される「プリツカー賞」を受賞した世界的建築家、妹島和世設計の建築にも注目。同館を訪れた際には、周辺を散策してみるのもおすすめです!

開館記念展Ⅱ 「すみだ北斎美術館を支えるコレクター─ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション」

会期 2017年2月4日(土) 〜4月2日(日)
会場 すみだ北斎美術館
住所 東京都墨田区亀沢2-7-2
料金 一般 1,000円、高校生・大学生700円、65歳以上700円、中学生300円、小学生以下無料
主催 墨田区・すみだ北斎美術館
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